幸福路のチー
アニメーションだからって侮るなかれ、多分、大人になると思わず泣けちゃう映画。
なんとなく、キャッチフレーズ付けてみた(笑)
以下、私のややセンチメンタルな感想が綴られますが(笑)あまり気に留めないでいただきたい。
映画そのものは、前半の声を出して笑ってしまうシーン、はちゃめちゃ脳内シーンから、後半にかけての人生賛歌?みたいな展開が素晴らしく、あっという間の2時間弱で大満足でした。
という訳で、何も感じない方が、無理。そんな映画でした。
なぜなら、国は違えど市井の人々の物語だから。
しかも、女性・30代。(あ、既婚者というスペックは私にはないけども…)
と言いつつ、ここでは性別はあまり関係ないと思います。うん。既婚者も。多分。
思っていたような大人になれたかな?と自分に問うた時に、なれました‼って元気に手を上げることができない大人は、なんだか染みちゃう映画だと思う。それは、理想と現実のギャップとか、夢破れて…みたいな、どこかマイナスな意味だけではなくて、子供時代を生きて、大人になってしまったんだな。そして、今も大人として生きているんだなという事実を描いているから。でも、その描き方が温かいので、その優しさにほろほろする。
「置かれた場所で咲きなさい」*1なんて言われているけれども、自分の幸せは自分で見つけるしかないという時代。したい訳でもないのに、どうやったって人と比べたりして。それこそ他人の夢ばかり叶えられていくように感じることもあるけど(むしろそんな日の方が多いけど)、誰もが情勢に振り回され、天災に振り回されたりしながら、必死にもがいて生きているという意味では皆平等なのかな、なんて思った。普通の人の一生懸命に“幸せ”に生きようとする姿に、ふと泣けてしまう。
何かを頑張ってるのではなく、「生きる」を、「生活」を、頑張ってるんだなと思うだけで、少し遠い国のアニメーションも近く感じるし、自分でも簡単だなと思うけど、台湾への愛着が湧きました。
ガッチャマンとか、大地震とか…日本に通じるものも登場しますし、街並みにもなんだか近しいものを感じた。
って思ったら、監督・脚本のソン・シンインさん、京都大学に留学してたんですね!!
これ、気になる…。
そんな台湾が舞台の本作は、台湾語の優しい響きもとってもとっても良かった。
そして、エンドロールには、この映画を凝縮したかのような優しい主題歌が響く。是非、素敵な歌詞と共に優しい感動を味わってほしいです。
って、このエンドロールが最大のおススメかもしれないってくらいには、仕事帰りの30代女に響きました(笑)
*1:ノートルダム清心学園理事長 渡辺 和子さん 著書