闇を泳ぐ 全盲スイマー、自分を超えて世界に挑む。
たくさんの人におすすめしたい本に出会った^^
東京パラリンピッ100mバタフライで金メダル、100m平泳ぎで銀メダルを獲得した木村敬一選手の半生の記録*1。
鉄は熱いうちにというか、パラリンピックの記憶が残っているうちにぜひ手に取ってほしい。正直パラリンピック見てなかった~木村選手だれ?という方も手に取ってほしい。というくらいに、面白いので‼
「闇を泳ぐ」というタイトルや「全盲」という障がいから、我々はほんと勝手に「困難」とか「それを乗り越えた先の栄光」とか、どうもお涙頂戴的なものを想像してしまう。だけど、そうではない、ハートウォーミング青春冒険記という感じ。
木村選手はなんと小学生1年生から寄宿舎生活をしているのだけど、とにかく、その少年時代のエピソードがいちいち楽しく、また、青春独自のエモさ溢れるエピソードもいい。なによりも木村選手の人生の楽しみ方が、文章の書き方がポジティブなので、なんでも面白く感じてしまうのだ。あぁ、この人は「自分の人生をしっかり面白がっている人」だ。自分の人生を面白がれる強さと他者への優しさがある。こうやって、人と関わって生きていきたいなと思った。
印象的なエピソードを紹介すると、学生時代、夜中に宿舎を抜け出したものの←家出的なものではなく、散歩のような感覚でしょっちゅう脱走しているw、入り口に鍵がかかってしまい、自室に戻れないとわかったときのこの展開(笑)
意を決した僕は、自力で4階の自室ベランダまでよじ登ることにした。
視覚からは入る情報がない分、余計な恐怖を取り入れずに済んでいるとはいえ、この時の僕はどうかしていたと思う。
5階建ての寮にひるむこともなく、「しょうがない、登るか」という軽い気持ちで、ベランダに足をかけそれでもなぜか、失敗するかもしれないという恐怖はまったく頭になかった。とにかく、今後も脱走を続けるために、自分が見つかるわけにはいかない。その一心だった。 結局、なんとか4階までよじ登ることに成功した。
えええええええええーーーーー!!!!!ベランダを4階分よじ登って、自室に帰るとか(笑)いや、やばくないか⁉目が見えるとか見えないの問題ではない気がする。ある意味、パラリンピックを観るよりも、ずっとずっと偏った見方だどんどんどんどん覆される。
他にも、盲ろう(ヘレンケラーのような全盲の聾唖者)のルームメイトとカップラーメンを食べた話や、アメリカでの生活っぷりとかとか。久しぶりの一気読み‼
最後のお母さまの言葉に愛ってこういうことなのかな、とか思ったりして。読めてよかった1冊‼木村選手、ラジオとかやってほしいな♪
noteも安定の面白さ^^アメリカ生活部分は本と被るものも多いので、まずこちらを読んでみるのもあり!!
本、書きました!
— 木村 敬一 / Keiichi Kimura (@kimurakeiichi) 2021年8月20日
本日、書籍を出版させていただきました。
タイトルは、「闇を泳ぐ」です。
これまでの人生で出会った人たちとの、楽しいエピソードをたくさん盛り込んでいます。ぜひ、小説を読むような感じで楽しんでいただけるとうれしいです。https://t.co/9W1LaDV6Ga
*1:←アマゾンの紹介文より