旬感ブログ

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映画「コンプリシティ/優しい共犯」試写会&トークイベント

映画「コンプリシティ/優しい共犯」の試写会に参加しました。

2020年初映画が、まさかの試写会とは‼ちょっとびっくり。

映画上映前には、LiLiCoさん、ロウ・モンロウさんのトークショーもあり、楽しい時間を過ごしました。

 

 

映画概要

eiga.com

中国人青年チェン・リャンは技能実習生として日本にやって来た。中国の家族たちの期待を背負って来日したものの、劣悪な職場環境から逃げ出してしまい、チェン・リャンは不法滞在者となってしまう。そんな彼は他人になりすまし、そば屋で働き口を見つける。そば屋の主人・弘は良好でない息子との関係もあり、心に孤独を抱えていた。口数が少なく不器用で、厳しくも温かい弘の人柄に父を重ねるチェン・リャン。彼の嘘に気づくことなく、次第に情を深めていく弘。2人はまるで親子のような関係を築いていくが、チェン・リャンに警察の手が迫っていた。

 

トークショー

中国からの技術実習生が主人公の映画にちなんで?日本で働く外国籍のお二人(LiLiCoさん、ロウ・モンロウさん)が登壇。

 

まず思ったこと!

LiLiCoさん、スタイル抜群でとてもお美しい‼

話し出すと、テレビそのまま^^とっても楽しいお喋りでした。

 

ロウ・モンロウさんは、お恥ずかしながら、今回のイベントで初めて知ったのですが、とてもかわいらしい方で。

ただ、見た目のかわいらしさよりも、その人間性の方がずっと印象に残っています。

来日して、1年半ということですが、自分の言葉でしっかり話せて、難しい言葉もたくさん知っていて。

多分事前に、質問内容については、打ち合わせていたんだと思うのですが、準備をしっかりしていたことがちゃんと伝わってくる感じと言ったら伝わるかな…。

通訳の方もいたのですが、頼ることなく、自分の言葉で思いを伝える姿が、かわいらしい見た目に反して、私はかっこいいなって思いました。

一生懸命てかっこいい。

 

LiLiCoさんの30年住んでいても、VISAの申請は大変だし、「私は外国人なんだなと実感する」とか、おしぼりは最高の日本文化とか興味深い話もたくさん聞けて、良い感じに場が温まりました。

 

お二人の言葉で印象的だったのは、

 

LiLiCoさん「大切なことは、努力、そして勇気」「(結婚は)本当の自分を好きになってくれる人とした方がいい、毎日幸せですよ」「人生は何があるかわからない」「誰と出会うかが重要」

ロウ・モンロウさん「人生山あり谷あり」「(この映画を観て)大変なことはたくさんあるけど、皆一生懸命に生きていると思った」「にほんご難しい、けど、自分で考えて話します」

 

かな~。言葉の通じない国でゼロから頑張る姿って、本当にかっこいいし、ただただ尊敬。素敵だな~とお話しを聞いていました。

 

ameblo.jp

 

映画所感

予告や、あらすじから想像すると、どうしても技術実習生の厳しい現実を描いたちょっと暗めな話?と思うかもしれませんが、見終わった後に残る感情は、人に大切にされることてこういうことだなということでした。

こればかりは、人それぞれかと思いますが、私には厳しい現実よりも藤竜也さん演じる蕎麦屋の店主の温かさばかりが印象に残りました。

という訳で、映画の感想というより、ほぼ、テレサ・テン「時の流れに身を任せ」の話です(笑)

 

・すき焼きの記憶

この映画、個人的には、そこまで泣けなかったのですが、主人公のチェン・リャンが蕎麦屋で働くことになった初日の晩御飯にすき焼きが出てきた瞬間に涙出た(笑)

リュウ君(チェン・リャン)良かったね~。この人たちならあなたのこと大切にしてくれるよ」って。すき焼き一つで家庭の温かさ、人柄まで伝わってきて、涙する私(笑)

 

それは私が日本人だからそう思ったのかな~。

私の中で、すき焼きって小さいころから特別な日に家族と食べるもので、小さい頃の記憶だと、遠くに住む親せきが家に来た時、最近なら私が正月に実家に帰った時(笑)

すき焼き=家族、大歓迎!!みたいなイメージが結びついていまして。

すき焼きの描写なんてほんの数秒なのに、急に涙腺に来た。おっとっとって感じ。

「今日はすき焼きだね」って家族皆でわくわくする、そのときめきって本当に色褪せないものだな。

 

でも、この映画、多分そういう映画なんです!!

食べ物一つで、佇まい一つで伝わる人柄、人を思う気持ち。

そういういくつもの瞬間を繋いだお話しです。(ちょっと無理矢理すぎるまとめ)

 

テレサ・テン「時の流れに身を任せ」

主題歌が、テレサ・テン「時の流れに身を任せ」(中国語版)でした。

テレサ・テンさんの歌声は、なぜこんなにも響くのだろうか。

劇中でテレサ・テンを口ずさむ2人に涙し、エンドロールでもまた泣きそうになってしまった。

 

一度の人生それさえ捨てることも構わない

だからお願いそばにいてね

今はあなたしか愛せない

 

それさえってのそれって何だったんだろう…

本編を見て、エンドロールでこの曲を聴きながら、思わず考えてしまった。

 

この歌の歌詞を、ただ文字通り読めば、禁断の恋?と言うべきか、恋に身を焦がす歌詞なのですが、この映画を観てから聞くと人生について問いかけてくる曲に感じてしまう不思議。多分、私だけです

 

それさえってのそれって何だったんだろう…

今はあなたしか愛せないのあなたって誰だったんだろう…

あなたは恋人ではないかもしれない(もしかすると、それは人ですらないかも)…

 

とか考えていたら、今守るべき大切な何かのために、それまで大切だった何かを犠牲にする話にしか思えなくなってしまって。

いやいやいや、違うだろという突っ込みは今はなしで💦

 

だって、藤竜也さん演じる蕎麦屋の店主とルー・ユーライさん演じるチェン・リャンは、どう考えても恋人ではないのだけれども、なぜだかどうしてこの歌に重なる部分は確かにあって。

 

もしもあなたと逢えずにいたら

わたしは何をしてたでしょうか

 

とか、もう人生の出会いと別れにも感じてしまうわ…。

それこそ、上映前のトークショーでLiLiCoさんが言っていた「どんな人と出会うか」それが全てなのかも。人と人の出会いってつくづく不思議な縁だな~。

 

綺麗になれたそれだけでいのちさえもいらないわ

 

とっても印象的で、もともと大好きな歌詞だったのですが、これだって、見方を変えれば、犯罪や汚れ仕事から綺麗になれたって捉えることだってできる。無理矢理なのは重々承知してます…し、これまでそんな事は思ったことなかったけども。

そう考えると、「誰かと出会って、変化して、大切なもののために、何かを犠牲にする」そんな情景の浮かぶ曲だから、たくさんの人の心に沁みるのだろうか。

 

いやいやいやいや、そんなことなくて!(笑)

本当は、テレサ・テンさんの歌声そのものに力があり、たとえこの曲に描かれるような恋愛を知らなくとも、その歌声だから、伝わる何かがあるのだと思う。

そんな風に誰かを愛したような気持ちになる不思議、それこそがテレサ・テンの凄さなのかな~とか、謎に色々と考えながら、気付くと帰りの電車の中で思わず口ずさんでいました。

 

この映画を観たら、皆さん口ずさんでしまうと思う(笑)

 

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