ビリーブ 未来への大逆転
フェシリティー・ジョーンズは、賢くて芯のある女性の役が本当に似合う‼
←実際に、めちゃくちゃ賢い人だけど
そもそも芯のある女性であることがそれまでに十分に伝わっているからこそ、
裁判所での不安そうな表情に、どれほど勇気が必要だったか伝わってきた。
にしても、主人公のルースはハイパーウーマンですよね。いろいろとストイックで凄すぎる。
女性として共感できるところも、たくさんあるのだけれども、
ちょ、これはさすがに無理だわってところもたくさんあって…
でも、この映画で描いていることって、一人のスーパーヒーローだけではどうしようもないことが多くて、
むしろ、どんなに才能があって素晴らしくても、それを受け入れる土壌がなければ簡単に潰されてしまう…
人々の心が徐々に変わり、変化の土壌ができ、その上で初めて時代を変えるヒーロー(今回はヒロイン)が誕生するんだな~と。
それっておそらく、どんな時代にも言えることで、結局時代の流れには逆らえないけど、その中で自分の在り方とか考えを持つことは大切よね、と思う。
話は変わるが、この映画、高校生の時に観ていたら、確実に法学部を受験していたと思う。
なんなら今からでも法学部の学生として、勉強しなおしたいくらい。(我ながら単純すぎて呆れる)
それくらい法律と判例の解釈を皆でする場面ってすごく刺激的で魅力的にだったな‼
キャンパスライフのシーンは、ごくわずかだったけれど、学生時代にともに議論した仲間って貴重だよね。
ふと学生時代のゼミ仲間に会いたくなったよ。
ちなみに、映画は映画でともよかったのだけれども、エピソード間の余白を埋める意味で、朝ドラとかでも見てみたい題材。
キキと旦那の恋愛模様も観たいし、ルースのとびきり勉強のできる子供時代の様子も、自分の子供たちとのやりとりも、弁護士としての活躍っぷりも…まだまだ観たい場面がとても多い‼
・・・いや~もっと、私自身の悩みとか、ルースへの憧れや尊敬とか、
いろいろと突きつけられる感じで、心がざわざわしたり、苦しくなったりすることもあったんだけど、まだ頭の中を整理できない感じ。でも、映画としては、一人のかっこいい女性の物語として楽しめました。
そうそう、終盤ルースが法廷に向かうシーンは、個人的な理由でとてもぐっときた。
私は、ルースよりもずっと背が低い…。アメリカと日本の違いがあるので、なんとも言えないが、あの大きなスーツの男性に囲まれた感じ。
自分よりずっと大きな相手と対等にやりあわなくてはならないこと、
そしてその、ほとんどが自分の味方ではないこと…なんて心細いんだろうか。
(実際には、旦那さんとかメルとか心強い仲間はいるんだけど)多数の男性を前にした圧倒的な小ささになぜか自分を重ねてしまって、少し泣いた。
男に負けたくない…とかそういった感情ではなく、単純にたくさんの男性の中にいるとなんというか無意識に圧を感じて、気づかないうちに体に力が入ってしまうのだ。
スーツを着た大きな男性の中に、ヒールを履いても明らかに小柄なルースが少し不安気に歩いている。そんな状況が映し出されると、なぜかまるで自分をみているようで、ルース頑張れ!と心の底からエールを送っていた。
ルースに比べると努力も実力もなにもかも足りない自分と、ルースと同じように小柄で、周りには男性だらけな環境で仕事をしている自分…
心がざわついたのは、だからかな。なんとも、心に響くエールをもらった気がした。