旬感ブログ

好きなこと&旬な気持ちをメモ代わりに

映画「窮鼠はチーズの夢を見る」試写会&トークイベント

久しぶりのオンラインではない試写会‼嬉しかったな~幸せだったなぁという訳で、日常に感謝を込めて、少し感想を書きます。そして、試写会から暫く経ってしまっている&ブログ自体が久しぶりすぎて、不出来な感じですが、よろしければm(__)m

 

 

映画概要

eiga.com

優柔不断な性格から不倫を重ねてきた広告代理店勤務の大伴恭一の前に、卒業以来会う機会のなかった大学の後輩・今ヶ瀬渉が現れる。今ヶ瀬は妻から派遣された浮気調査員として、恭一の不倫を追っていた。不倫の事実を恭一に突きつけた今ヶ瀬は、その事実を隠す条件を提示する。それは「カラダと引き換えに」という耳を疑うものだった。恭一は当然のように拒絶するが、7年間一途に恭一を思い続けてきたという今ヶ瀬のペースに乗せられてしまう。そして、恭一は今ヶ瀬との2人の時間が次第に心地よくなっていく。

 

トークイベント

鑑賞後、行定勲監督と岡村たまき役を演じた吉田志織さんのトークイベントありました。

行定監督ってめっちゃしゃべるじゃーーんというのが、印象です(笑)なんだか作風的に意外でした。吉田さんは、作品の中では、小柄でかわいい印象だったのですが、実際はスラっとしていて、かわいいより綺麗な方だな~と。

割と雰囲気なので、メモ程度に楽しんでいただければと思います。

具体的なあのシーンの…というお話が面白かったのですが、公開前なので、ぼやっとさせてます。その結果なのか、私の文書力のせいか、監督が話したことですが、口調はほぼ私です。ごめんなさい。

いや~それにしても、お話盛り上がりすぎて、時間多分押したと思う。楽しい時間を過ごせました。素敵な時間をいただきありがとうございました。

 

原作について

企画を持ち込まれるまで、原作は知らず、実は撮影が終わってから人気があり、傑作であることを知った。漫画原作の映画化は避けてきたが、以前、『リバーズ・エッジ』を撮ってしまったので…と。

いざ、原作を読んでみたら、面白かった。漫画だけど、文字数が多く、言葉の力が強い、名言が多い印象。

どの名言を映画に採用するか、映画としてリアリティーをどこに持たせるか等を考えると、これは、果たして映画にできるのかと思っていたが、脚本家が「映画化できます」と言ったので、お願いすることにした。

原作を読むとあのシーンはなんでカットしたの?という話がでてきてしまうので、以降は原作を読まず、脚本家の言葉を信じ、脚本から映画を作った。

できた脚本を読み、ノンケである大伴恭一が、同性の今ヶ瀬に惹かれる過程が丁寧に描かれていたので、これならいけると思った。

もちろん映画は2時間なので、クライマックスをどうするか等は、検討した。

映画化するにあたって、原作との変更点もある。具体的には、たまきには、原作とは異なる物語を背負ってもらったという点。映画化するにあたって、観客の方がわかっているようなラブストーリーにした。←これは、観てからこの言葉を聞くと、あーなんとなくわかるなぁなんて。

 

キャスティングについて

二人(恭一と今ヶ瀬)の純愛を試すように、刺客のごとく現れる女性キャストについては、先入観が持たれないように、全員オーディションにした。その方が生々しくていいかなと。

男性キャストについては、ラブシーン絡みで拒否されることも多かった。その中で、成田君に打診したところ、恭一と今ヶ瀬のどちらの役でもいいとの回答があった。大倉君は、脚本家が、声も良いし、演技もできると推薦してくれた。ジャニーズだし引き受けてくれるかな?まぁ関ジャニだからいけるかな~と思って、打診したら、「断る理由がありません」と、受けてくれた。男性キャストへのこだわりは、ラブシーンを引き受けてくれる人であることを前提に、彼ら位の年代で、「肉体的にも精神的にもシックスパックじゃない人」という点を意識した。←これ、個人的には今作最大のグッジョブ!!脱いでシックスパック出てきたら、結構印象変わるな~と思うし、想像したら(笑)私は、ちょっと嫌だったかな~って。

 

映画の中には、どうとることもできるような突飛でよくわからないシーン*1がある。実際には、そこに至る心情がしっかり描かれているので、問題ないが、脚本だけでは、(人によって)理由を求めてしまうようなシーン。そのシーンの撮影前に、大倉君に、「どんな顔するの?」「このシーンわかる?」って聞いたら、「わかります、(答えを)言った方がいいですか?」と。結局、大倉君からは何も聞かなかったが、出てきた演技を見て、あのシーンはそうやって演じるかと。答えは、演者として恭一を追体験した大倉君が出してくれた。

このエピソードに限らず、行定監督、俳優として大倉君のことめっちゃ好きになったんだなと思った。リアルに「大倉」って軽く20回くらい言ってた(笑)10回じゃ確実に足りない感じ。←でも私もこの映画見るまで大倉君に演技のイメージがあまりなかったので*2、その感じとても納得できた。めちゃくちゃ恭一というキャラクターだった。

ついでに、どんな脈絡がすっかり忘れてしまったけど、「大倉は流されない。狼狽えない」っていう監督のコメントが携帯にメモしてあった(笑)恭一のキャラクターに関連した話だったと思うけど、具体的に思いせない。でも、映画を見るとなんとなく言わんとしていることがわかる気がするので、あえて、メモとして残しておきます(笑)

成田君について、監督自身がヘテロなので、男よりも女の方が絶対にいいと思っていたのだが、それでもかわいかった。こりゃ好きになるなと。今ヶ瀬がその壁を越えてきた感じ。目が潤んでいて、本当にかわいい。目が潤むというのは、事前に、ゲイの方に話を聞いた際に、恋をしている人は不思議と目が潤んでいたのが印象的で、成田君と表現できたらいいねと話していたのだが、成田凌が見事に表現してくれた。

 

さいごに

なかなか興味深い監督の恋愛観に関する話*3とかもあったのですが、最後に、今日来た人へのコメントを。ストレートなラブストーリーを作りました、何度観ても飽きない映画です。感想は率直に書いてほしいとのことでした。

 

 

映画所感

監督が率直にというので、率直に書かせていただきます。

まず、とても濃いラブストーリーでした。仕事とか忙しない日常が一切なくて、純粋に、ラブストーリーだけが描かれていた。だからもう夢物語というか。私はここまで恋愛だけの日常ってもはや想像すらできなくて、多分そこまでの経験をしたことがないので…。それでも、箇所箇所、わかるって瞬間は散りばめられていて、なんというか古典的な恋愛物語だな~と思いました。だって、今ヶ瀬の職業、探偵ですよ、夢でしょって感じ。でも、夢物語だから悪いということじゃなくて、もう本当に、純度の高い恋愛物語を見させていただいなぁと。映像も美しいので、映画館で観ることを全力でお勧めします。非日常的で、素敵な映画体験になりました。

 

あとは何だろう、男性同士の恋愛物語だからLGBTQとかを期待して行くと、違うかなってなりそう。完全に女性の役割を成田凌という美しい男性が演じている、というイメージ。繰り返しになりますが、本当に、純度の高い恋愛物語なので、そこに矛盾とかは一切なくて。ただ、多様性とか、ジェンダーロールという視点でみると、あくまでも男(恭一)と女(今ヶ瀬)の物語だったな~って思います。そういう意味でも古典的だなと思ったのかも。

 

最後に役者さんについて。大倉君と成田君はタイプが違うのだけど、どちらの演技も凄かったです!!成田君は、この人なんでもできちゃうんだなって感じで、私は成田君の演技大好き人間なので、そりゃもう大満足でした。成田君は役になれるってイメージなのだけど、大倉君の演技って、なんだろう、大倉君本人がそういう人に見えちゃうような演技で。それって、多分めちゃくちゃ演技が上手ってことなんですけど、その演技力を目の当たりにした結果、この激しめのラブシーンとか、ファンの方大丈夫?って勝手に心配になってしまった(笑)まじで余計なお世話なのだけど、そういう演技なんだってびっくりした。また全然違う役も見てみたいな~と純粋に思いました。

 f:id:mkrnsouko:20200910013315j:image

 

*1:クラブ?バー?に行くとこ

*2:ほんとに、ごめんなさいなんですが

*3:愛があることが前提で、今ヶ瀬のような粘着質で携帯覗いて嫉妬するような人との方が恋愛は続くとか(笑)