アルキメデスの大戦
どこまでが実話で、どこまでがフィクションなのかよくわからないので、軽々しく面白かったと言うのも憚られるが、しっかりとしたエンターテインメントがあるので、素直に面白かったと言うことにする。
序盤の、菅田将暉と柄本佑の軽快なやり取りや、豪華俳優陣による会議の場面は、なんてことなくとも引き込まれたし、最後の最後に隠された結末には、どうしようもないやるせなさと、複雑さ…。戦争とは、軍とはみたいなものを考えざる得ないものがあった。そして、こんな思いしたくないなと思ったので、私はこの映画を反戦映画と受け取りました。
最近の邦画の中で圧倒的に良かった!!
ここまでは、Filmarks*1に書いたものと同じ。
======以下所感======
終わり方があれだったので、なんか心に去来するものが、割と重い感じになってしまいましたが、はっきり言って映画そのものは、テンポよく進むし、人間ドラマも面白いし、血‼飛び散る肉片‼みたいな戦闘シーンもほぼないです‼割と万人に「面白かったよ」とお薦めできる映画でした‼
・憲法第9条の問題とか色々あるけど、どんなに取り繕っても、結局、軍人は戦争をしたいと思ってる事が基本路線であるということは、心に留めておきたい。単純に、軍人が一番活躍する場って、戦場だと思うので。活躍したと思う気持ちがあれば当然と思う。逆に軍人でありながら、非戦を貫くことの方がずっと難しいこと。
・当時の日本は負け方を知らなかった…これ以上はネタバレなので止めておく。でも、本当にそうなった。
・この映画を観てしまうと、実際に戦艦大和に乗船し、犠牲となった方が報われなさすぎるというか、
自分が遺族とかだったら、かなり、堪える。いかに死ぬか…結局、死ぬために戦わされてたのか…みたいな。いや、実際は大和に限った話ではないと思うけど、本当に、戦争ってなんなんだろう。辛いな、苦しいな。そして、嫌だな、怖いなとという気持ちになった。この気持ちを大切にしたい。
・”勝つため”、”国のため”という大義の下では、私たちはどれだけ無力なんだろうか…。それはそれは底なしやるせなさが、鑑賞後に押し寄せてくる。
・そのやるせなさを、表現した最後の菅田将暉の表情は、なんだか苦しくも美しく印象的だった。こういう、はっとするような表情のできる俳優さんなんだなって、改めて思った。
・二人の天才の自分の持ち場(仕事)に対する矜持は、ぐっと胸に迫るものがあった。だからこそ、とてもとても、やるせない。
・「菅田将暉と柄本佑」・「菅田将暉と田中泯」が非常に良い‼良いもの観たなって感じ。それは、脇を固める豪華俳優陣の落ち着いた&安心感のある演技はあってこそともいえる。
・贅沢なことですが、東宝試写室で観させていただいたので、どうしてもスクリーンが小さくて…。序盤の戦闘シーンとかは、IMAXとか映画館の巨大スクリーンで観ると全然迫力が違いそう‼菅田君ファンの友人と映画館にまた観に行こうかな。
*1:Filmarksの試写会で鑑賞しました‼