旬感ブログ

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映画「フリーソロ」試写会&トークイベント

映画「フリーソロ」の試写会&トークイベントに参加しました。

Filmarksさん、ご招待ありがとうございます‼

filmarks.com

こちらにも書いたとおり、高所恐怖症の人を除き*1たくさんの人に観ることをおすすめしたい素晴らしい映画でした。とはいえ、万人受けするものでもなそうだけど、私は好き。

 

という訳で、このブログでは映画の感想というよりも、トークイベントの内容やその他諸々、雑多に書いていきたいと思います^^

 

映画の概要&試写会について

freesolo-jp.com

本映画の主役ともいえるアレックス・オノルドについてはこちらのインタビューを是非‼ちゃんと紹介しようと思いつつ、どう説明すればって感じだったので(苦笑)あとで登場する平山さんも紹介されているし、丁度いいかなと‼

イマジネーションと鍛錬が、前人未踏を可能にする:稀代のクライマーが教えてくれたこと|WIRED.jp

 

※クライミング用語集(頭に?がついたらここをクリック)

最新クライミング用語集 | 山と溪谷社のクライミング・ボルダリング総合サイト CLIMBING-net クライミングネット

 

Filmarksさんを通して、これまで数回試写会に参加させていただいたのですが、そのどれもが映画ファン個人が一人で、参加しているという感じでした。ですが、今回の会場は、観客の方同士がやたらお喋りしていたり、おぉ来てたの?みたいな感じで手を振り合ったりしていて…。

うん?これはいつもの試写会とは様子が違うぞと。

どうやら、クライミング関係の試写応募があったようで、映画ファン<クライミングファンで会場が埋め尽くされている感じでした‼(実際の人数比率はわかりません…。)

 

それもそのはず、試写の前には、プロクライマーの平山ユージさんのトークイベントもあり、内容盛りだくさん。

恥ずかしながら、今回初めて平山ユージさんを知ったのですが、日本クライミング界を代表する超有名クライマーであり、クライミング大国・日本の礎築いた人との紹介がありました。

ざっくり言うと、日本人で初のワールドカップ総合優勝(2回)*2を成し遂げたクライミング界のレジェンドです‼

平山ユージ プロフィール | Base Camp 総合トップ

 

へーって感じ聞いていましたが、なんていうだろうな…実際にお会いすると(お会いと表現するのはおかしいか、実物を見ると?)、その佇まいやお話しぶりから、すごい人なんだということが不思議と伝わってきました。何かを成し遂げた人というか、口先だけじゃない感がすごかったな~。

私は、クライミングを全く知らないので、それらしい話であれば何を聞いても、ふむふむふむふむ~となったと思うのですが、実際に経験した人にしか話せない言葉みたいなものがバンバン出てきて。

おぉ、これはとんでもなく貴重な話を聞けたんじゃないか⁉みたいな興奮がありました。

 

あと、本物めちゃくちゃかっこよかったです‼

多分、男性から見ても素直にそう思うであろうタイプの格好良さ。(伝わるかな~)

うむ、かっこいいね(しみじみ)みたいな。

 

トークイベントについて

トークイベントの内容で印象的だったことを簡単に。

トークイベントは、平山ユージ―さんと、登山ライターの森山憲一*3さんの対談形式で行われました。

 

・アレックスの人柄について

フリーソロ*4をすると聞くと、命知らずの荒くれ者みたいなイメージだが、彼は口数少なく、お酒も一切飲まない。常にクライミングのことを考えているクライミングまっしぐらな人。一か八かの一発勝負ではなくて、一種の数学者のような、緻密に計算を重ねて重ねて重ねて…これならいけると思って、フリーソロに取り組んでいるとのこと。

 

・アレックス自身のフリーソロへの思い

平山さんは以前、アレックス本人にフリーソロについて話を聞いたことがあるそう。

そこでアレックス本人が言っていたのは、プロのクライマーとしての自分の強みは“フリーソロ”であると。

アレックスといえば、フリーソロ。

そういったこだわりは強いそうだ。

ちなみに、平山さんの特徴はオンサイトトライ*5。そこに対しては、プロとして拘りを持って取り組んできたとのこと。

 

・エルキャピタン、フリーソロスタイルで登るのってどうなの?

フリーソロについては、平山さん曰く、若い頃はやってみたりするけど、年を重ねるほど、経験を重ねるほど山の恐ろしさを知るものなので、

いやーやっぱり、ちょっと、考えられないですねー…ハハハ(超笑顔)

みたいな(笑)

平山さんは、エルキャピタンを何度も登っており、その難しさも知っている。だからこそ、

いやーーーあれは……ね‼

みたいな(笑)

その難所についてのコメントが、まぁリアルな描写で‼

簡単なパートは、結構忘れてしまうけれど、難所については、当時何を考えていたかまでよく覚えている。それくらいの集中力を必要とするからと。

いや、そこを、ね、ロープ無しでね…みたいな。

お、おぅ、やはり同業者からみてもやばいんですね…と思った。

 

・監督のジミー・チンーについて

気遣いの人。

対談相手の森山さん曰くこの映画には、ジミー・チンの人柄がとてもよく反映されていると。

この人だから、撮れた映画だと。

監督の思い、みたいなものはパンフレットに記載されているようで、皆さんパンフレットも購入しましょうってなった(笑)*6

ちなみに、「映像作家だけど、静止画もとても上手なので、皆さん彼のインスタを是非みてみてー」と言われ、私は軽率に彼のインスタをフォローしました(笑)*7

クライマー、そしてプロ写真家である“ジミー・チン”の凄さとは|YAMA HACK

 

・映画の見どころについて

平山さん、とにかくアレックスの集大成をぜひ観てほしい。

先ほど話に出た難所をどうやって超えていくかにも注目してほしいと。

これは、正直、クライミング経験者じゃないとよくわからなかった(笑)ざっくり言うと、平山さんとは違う方法で難所を攻略したとのこと。

 

トークイベントについては以上です。

 

(私の)ヨセミテの思いで←読み飛ばしポイント

ちなみに、私がこの試写会に応募した理由は、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門受賞作品だからとかではなく、

ただ一言、ヨセミテ国立公園」大好き人間だから‼

それに尽きます。

 

頻繁に海外旅行に行くタイプではありませんが、旅行をするなら、今まで行ったことのない場所を選んで旅行するタイプです。そんな私が、また行きたいと思い、実際にまた行った場所、それが「ヨセミテ国立公園」です。

 

初めて訪れたのは大学生の時。

そのスケールの大きさにただただ圧倒され、おぅアメリカ…ひ、広いな…みたいな。

景色や自然も良いのですが、何より気候が良くて、また行きたい(&園内のホテルに滞在したい)なと強く思ったことを覚えています。

そして、その数年後幸運なことに再び現地を訪れる機会を得、さらに念願だった園内のホテルに泊まることもできたのです。

それでも‼また行きたいと、今も強く思いますし、映画を観てその思いは増しました。

 ヨセミテで出会った大きめのリス♫

 

この映画を観ると、アレックスは、エルキャピタンという巨大な岩?崖?に魅せられていることがよくわかるのですが、なんだろう…次元は全く違うけれども、あの公園には多くの人を惹きつける不思議な魅力があるんだろうな~

ヨセミテ国立公園の見どころ・楽しみ方

 

ちなみに私は、クライミングは全くやらないので、園内では軽いハイキング(散策)をしたり、のんびりと過ごしていましたが、いつ行ってもたくさんのクライマーを見かけました。

遠――くにある巨大な岩肌に、小さな点のように微かに見える人の姿。

普通に信じられないって感じ。まさにアンビリーバボー‼(安全装置付きでも‼)

それをロープなしでやってしまうなんて…。

映画を通して知るロープ無しで登るその姿は、それこそナショナルジオグラフィックチャンネルとかで見る、断崖絶壁に佇むヤギのようで、ヤギかな、いやヤギじゃない、アレックスだ…みたいな(笑)

精神的にも、肉体的にも意味がわらかなすぎて、文字通り同じ人間とは思えなかったです。

 

映画を観て…

アレックスという人は、肉体的にも、精神的にも所謂”普通ではない”のだけれど、取り組み方は、着実で緻密。

毎日、トレーニング日誌を書いていて、崖のポイント毎に様々な攻略方法をトライ&エラーを繰り返しながら、それらを記録して、またトライして…できたらその動きを身体になじませて…みたいなことを延々としていた。当たり前ですが、本当に地道な積み重ね&積み重ねで、挑戦することは非現実的なのに、その準備はとても現実的だったことが印象的でした。

不器用なのだけど、愛敬もあり、口下手でありながら、話は上手で、聞いていて飽きない。そして、クレバー。なんとも不思議な魅力があった。*8

彼女になるのはしんどいと思うけどね。(ガールフレンドめっちゃかわいい人でした^^)

 

こういった挑戦って、撮影クルーがアレックスのストレスになることもあるそうなのだけど、凄く良い関係というか、良い緊張感があり。撮影クルーにも様々な葛藤があり…。そんな点もぐっとくるポイント。

挑戦を直視できず、思わずカメラから目をそらしてしまうクルーがいる(←めっちゃわかる)一方で、アレックス本人は難所を超えたら、ハーイみたいな感じでカメラに声を掛けたりしていて、この人すごっ‼みたいな。ぶっちゃけ、このシーンが一番凄いって思った(笑)観てるこっちは、「ふぅーー」ってリアルに一息ついているのに、本人は、一息ついたりしないの。

 

あとは、もう、とにかく映像観て‼って感じです。とんでもないので‼

試写会場で、「ふぅーーーー」って大きく息を吐く音が何度も聞こえたし、大げさではなく、文字通り、手に汗握ります。

わかっていてもやばい‼むしろ結果を知らなかったら、とてもじゃないけど見届けられない…。是非‼映像を見て体験してほしい映画です。

 

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*1:多分本気で具合悪くなると思います

*2:

1998年、日本人初のワールドカップ総合優勝。

2000年、総合優勝(2度目)

*3:森山編集所: PROFILE

*4:ロープや安全装置を使わず、素手で岩壁を登るクライミングスタイル

*5:初めて登るルートを他の誰かの登りを見る事なく、最初のトライで完登すること

*6:いや、実際は、そうではなくて。登壇したお二人は、試写会参加者は皆パンフレットが手元にあると思っていたようで、その体で話が進んでいってしまい、試写会のスタッフさん?が軌道修正&購入の推奨という流れでしたw

*7:jimmychinで検索すると出てきます。

*8:TEDもあるので、興味のある方は是非‼ただ、映画を観た後にみることをお勧めします。映画の凝縮版というか彼の人となりを端的に表現する動画なので、後で観た方が楽しいかな~って。

アレックス・オノルド: 900メートルの絶壁をいかにしてロープなしで登ったのか | TED Talk