旬感ブログ

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ハッシュ!

映画「his」の試写会&トークイベントにて、今泉力哉監督と映画評論家森直人さんが、この作品の話をしていて、気になったので、近所のツタヤでレンタルして鑑賞しました。

自宅で観る&上映時間120分越えって結構ハードル高くないですか?!自宅にホームシアターでもあればいいけれども…

集中力が持たないというか。私にとってはかなりハードルが高かったのですが、見事に超えてきたなって感じ^^

少なくとも、全く長く感じなかった…し、私が言うのは甚だおかしな話ですが、人間模様を描く作品(群像劇)の傑作では?って感じでした。

橋口監督すごいなって。

人間の懐の深さとか、理屈じゃないところとか、心のえぐみみたいなものを…ばんばん出しつつ、ちゃんと面白いし、全然ダレないの。すごい‼

 

そして、『his』が『ハッシュ!』をどこか連想するというの、なんとなくわかるってなりました。

人間関係の広がり方がどことな~く…って感じ。

具体的に言うと、恋人という2人だけの狭い関係から、どんどん世界が広がっていく感じ。それぞれが外から影響を受けていく感じ。

ただ、『his』の方が、2人が影響を受ける様子をより丁寧に描いていたというか、あくまでも、2人の恋愛物語として取り扱っていた。

 

一方で、『ハッシュ!』はまさに群像劇。その広がりが物語の中でどんどん蠢いていって話が大きくなっていくのに、最終的には、個人に戻っていく感じ。最終的に1人1人にスポットライトが当たるの、本当お見事だった‼観ていて、気持ちよかったです。

 

つまり、似ているようで全く違う‼そして、私はどちらも好きですよってことで^^

長い長い前振りを経て、やっと映画『ハッシュ!』の感想です。

と言っても、いつにも増して、ただの私の内面的な気づきなので…そっと閉じて頂ければと思います…。

 

eiga.com

まずですね。これ、完全に2019年末、現在、今の作品だなって思いました。

実際には、2001年の作品。

古さを感じないというよりも、今やっと多くの人がなんとなく「わかるな~」ってなる作品なんじゃないかな~ってくらい、今だった(笑)

っていうか“私には”、今観てしっくりくる作品でした。

唯一古さというか、時代を感じたのは、主人公の兄夫婦の描写くらいかな~。

旦那さんが帰宅するとネクタイを受け取り、ワイシャツを受け取り、料理をだして…みたいな。

最近の夫婦像で、この感じはないなって。逆に、2001年当時から日本の夫婦像ってだいぶ変化したんだな~なんて。

私はこの作品が制作された頃、ちょうど子供として過ごしていたのですが、私の両親は、どちらかというと今の夫婦像に近い感じだったので、当時は、ドラマとか見て、「なんでお母さんはお父さんに●●してあげないの?」「うちのお父さんは自分でできちゃうからいいの」という会話をよくしていたのをふと思い出した(笑)(笑)

 

話を戻して…。『ハッシュ!』ですよ、ハッシュ!

まず普通にとっても面白かったです。

群像劇って余程のことがないと途中で飽きてしまうのですが(苦笑)、登場人物のキャラクターもよくて、物語の世界に集中できました。

 

イカップル*1と子供が欲しい(癲癇持ちの)独身女性の交流から始まる物語なのですが、やっぱり最終的には、 “人”と“人”なんだなってなっていく過程が、本当に現代的。

そして、やっぱりどうしたって皆が、いろんな意味で性別に縛られて生きているんだなって。

 

現代的とか書いてしまったけれども、それは単に、私自身が最近やっとそう思うようになったからかもしれない。

女性として生まれて、特になんの違和感もなく生きてきた。

でも、その一方で私が「女性」だなって自認できる理由って、それこそ「背か低い」とか、「胸がある」とか割と外形的なものだけで~、それについて、嫌悪感があるとかでは全くないのだけれども、内面的に自分が女性的だなって思うことはあまりないし…。ましてや女子力も限りなくゼロ。

つまり、多くの人がそうであるように自分の“性”についてそこまで考えたことはない。

だけど、改めて「あなたの性別は?」って聞かれたら、「女性です、だけど女性として足りない要素は結構ありそうですね」*2という感覚。

ま、具体的に何が足りないと思うかは、ここでは書きませんが…。

でも、それも含めて私なんだな~って。

最近や~っと自分がちょっぴりわかってきて。

なんだか以前よりも気楽に過ごせるようになった。

 

学生時代に男友達から言われた「そーことは、男同士で話しているような感覚になる」「脳内構造が完全に男だよね」という言葉。(いやこれね、今でもなんなんだよって思ってるよ(笑)脳科学者かよ!!ま、なんでもいいけど。)

仲の良い女友達に話すと「えぇぇーーー信じられない」って必ず驚かれる、とある感覚。(ここでは絶対に書かないけどねん‼)

そして私自身、もし自分が男性だったら、ひと昔前のTHEマジョリティーサイドみたいな、女性に嫌われる男性になっていた可能性も大いにあるなって感じとか…。

そういう意味で、私は女性に生まれた方が絶対面白かっただろうなって思っているので、うん、結果オーライなのでしょう^^

(また長くなったー)そういう気づきみたいなのを経て、最近のLGBTQに関する作品を観ると、すごくしっくりと受け入れられるようになった。あ、恋愛がメインのものは相変わらず、そこまで得意じゃないです。

というか、多分、グレーだったり、あいまいだったりしても、幸せで心地よければいいよねって思うようになってきたのかな~。居心地いいの大事。一番大事‼

 

そういう、ちょっと固定概念からすると??だけど、居心地いいのが一番‼がこの映画にはあります。

そもそもの設定からしてゲイカップルと独身女性の話だもん。

3人の関係なんなの?ってなるし、子供を育てる?3人はどんな立場で育てるのよ、家族の形としておかしくない?とか…まーつまらない突っ込みをすればきりがないのだけども。

もうね、本当に居心地がよくて、3人にとってぴったりの形を見つけたなら、それこそが幸せだし、いちいち口を挟む必要なし!!

人に口挟むくらいなら、自分の幸せの形みつけてみなさいって感じです。うん。

そんな感じで、ちょっぴり無敵な気持ちになれる映画。

 

だからといって、当然ですが、普通の家族でいることが悪いことでは、なくて。むしろ正しい。でも、正しいからこそ辛いことがある。みたいな~。そして、正しいの反対は、間違いでもないんだな~。

だから、所謂、普通の家族でも、ちょっと特別な関係でも、そこが自分にとって居心地の良い場所であることはめちゃくちゃ幸せなことだし、それを見つけて、壊れないようにするためなら、一生努力を続けても惜しくないかもと思いました^^努力というのは無理することじゃなくて、考えること、思いやることって感じかな~。

 

とにかく、居心地よいの大事*3

正月は居心地よい人と過ごそうね~ってなりつつ*4、私は駅伝観に行きます!!それが私の正月の居場所だから~^^

もう最近は、スターウォーズと駅伝で頭ぐちゃぐちゃ、楽しみでめちゃくちゃ♫♪♫♪ひゃ~~…

 

*1:このカップルめちゃくちゃかわいい

*2:え、他人事(笑)

*3:しつこい

*4:そんな正月のシーンはありません!!