旬感ブログ

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私のちいさなお葬式

少し前ですが、仕事帰りにシネスイッチ銀座にてふらりと鑑賞しました。

シネスイッチ銀座は金曜日がレディースデイで950円で鑑賞できます^^

1,000円切るのは有難すぎ◎

ロシアの映画は初めて見たかも⁉

かわいらしさと独特の暗さ…その感じ、あれ?北欧(笑)?みたいな。

寒い地域ってそこにしかない独特の空気感がありますよね~*1

そうそう、今年の夏はウラジオストック行きたいな!!

osoushiki.espace-sarou.com

【 あらすじ】

突然の余命宣告を受けた73歳の女性が自身のお葬式計画に奮闘する姿を描いたロシア映画。村にただひとつの学校で教職をまっとうし、定年後は気のおけない友人たちと大好きな本に囲まれ、慎ましくも充実した年金暮らしを送っている73歳のエレーナ。そんな彼女が病院で突然の余命宣告を受けてしまう。都会で仕事に忙しい毎日を過ごし、暮らし5年に一度しか顔を見せないひとり息子のオレクには迷惑はかけたくないと、自分で自分の葬式の準備をスタートさせる。惨めな死に方だけはしたくない彼女の願いは、お葬式に必要な棺や料理の手配を済ませ、夫が眠るお墓の隣に埋葬されること。親友やかつての教え子たちの協力もあり、彼女はお葬式の準備を順調に整えていく。しかし、完璧かに思えたエレーナのお葬式計画に想定外の事態が持ち上がってしまい……。

私のちいさなお葬式 : 作品情報 - 映画.com

 

【感想】

心臓発作でいつ死んでもおかしくない…と余命宣告された主人公のエレーナがとーーっともキュート^^

キャラクターが良いのはもちろん、眼鏡をかけるとより大きくなる目元とか本当にかわいくて♡

余命宣告されたとは言え、エレーナさん、基本的には元気に動き回れるので、覚悟を決めて、てきぱき自身の終活(死後の手続きとか、お墓の手配とか)を進めていきます。*2

多分、じっとしていたら耐えられないくらい苦しかったんだと思う。だから、止まっている時間がないくらいにめちゃくちゃ活動的です。

でも、このエレーナの気持ちわかるな~自分にできることは全部自分でやる、人に迷惑掛けたくないって気持ち。

その結果、本人は至って真面目にも関わらず、度を越えた終活となり(笑)かなりおかしい。

棺桶を自宅置いている人とか見たことないし、張り切って、自身の葬式で振舞う料理まで作ってしまっている(笑)

 

地方は老人ばかり、みたいなくだりとか、どの国も似たような状況にあるのかな…と思いつつ、こうやってロシアという遠い国でも、この物語が映画になるということは、エレーナの生き方(死に際)って、現代人にとっての一つの理想の形なのかも⁉

 

他人にあまり迷惑をかけず

自分のこと最後まで自分でやり

それでいて、孤独ではない

そして、死ぬときはぽっくり(NO寝たきり)

 

日本人も大いに共感できると思う。

それが理想的で最高の死に際か?と聞かれる、うーん、わからん…となりますが、誰もが、「こうだったら幸せかな、こうなるといいな」という老後&最後の姿だと思う。

つまり、どの国においても、現実はなかなかそうはいかないのだろうね…とか考えてしまうわ。

理想の死に方とか言っているけど、ハートウォーミングなストーリーと、真顔で繰り広げられるロシアンギャグがなかなか面白くて、楽しめました。

特に、お隣さんとの遠慮のないやりとりとか、泣いてるのに笑ってしまう、笑っているのに、涙出る…みたいな絶妙なやつでした。

 

と、映画の感想は、ここまで。

 

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主人公のエレーナは、以前、学校の先生をしていたという設定で、地元の人たちから、行く先々で「先生」「先生」と呼ばれ、慕われていた。

実は、私の祖母も小学校の先生をしていたので、どうしても、思い出してしまって。

心ついた頃には既に退職していたのですが、同居していたので、毎年、歴代の生徒たちから大量の年賀状が届くんですよね…。

もう卒業して30年くらい経っている生徒たちから大量に。

それを毎年嬉しそうに眺めていた祖母。

 

私の母は、祖母(実母)のことを「学校の先生が一番良かった時代の人だよ(笑)」と言っていた。

今の先生達、めっちゃ大変そうだし、多分、そうなのだと思う(笑)

 

でも、このエレーナの年をとってもなお、“先生”として、“しゃんとした姿”でいたいという姿勢は、やっぱり祖母を彷彿させたな~。

教師として勤め上げた誇りとでもいうべきか。

と言っても、私の祖母は、痴呆の影響で、最後は少し様子も変わってしまいました。それでも施設の人から「先生」と呼ばれると調子がすこぶる良かったりして…。

祖母にとって、“教師である“ということが一番のアイデンティティだったのかな~と思う。

痴呆で、孫の私を忘れてしまった祖母が、面会に来た私のことを「……いい人です」と笑顔で周囲の人に紹介してくれたこと…とか思い出してしまったよ、まったく。

おばあちゃんにとって、いい人に見えたんだという安堵感ですごくうれしかった記憶。

 

はぁ、おばあちゃんに会いたいなぁ…。

「何言ってるのよ」と言われるかな?それとも、「泊まっていきなさい」*3と言われるかな…。

*1:暗いと表現してしまいましたが…

*2:火葬されたくないってめっちゃ言ってて(笑)日本人からすると火葬一択なので、あれですが、私も正直、熱そうっていつも思ってるよ…。

*3:泊まっていきなさいは晩年の口癖