映画「WALKING MAN」試写会&トークイベント
映画「WALKING MAN」の試写会&トークイベントに参加しました。
Filmarksから応募し、当選したものです。なんとなく応募してみたのですが、行って良かったです‼
【映画概要】
ラッパーのANARCHYが自身の実話を盛り込みメガホンを取り、野村周平を主演に描いた初監督作品。
すみません…m(__)m
私はこの日まで、ラッパーANARCHYを知らなったのですが、日本を代表するラッパーの方です。avex所属と聞くと、おぉ!!ってなるミーハー(笑)
【トークイベント】
監督のANARCHYさんと本作では監督補助も務めた脚本家の梶原阿貴さんの対談形式によるトークイベント。
短い時間ながらも、気心知れた二人によるリラックスした楽しいトークでした。
以下なんとな~く監督のコメントを書いてます。こんな感じか程度にお楽しみください。
・ラッパーのANARCHYが映画を撮ろうと思った経緯
元々何かを作ることが好きだった。音楽じゃ伝えきれないことがあるので、映画を作りたいと思った。
「皆、人生に1回は映画撮ってみたいと思っているでしょ?」って目をきらきらさせて観客に聞いて、観客の反応が微妙だったら、「いや、きっと本心では皆そう思ってると思います」ってだんだん小さい声になってって、かわいい人だなって思った。
・撮影中のこと
毎日朝も早いし大変だった。
(スタッフさんはもっと早い人もいたので感謝ともって言ってたかな~)
自分は二つのことを同時に進めることが苦手なので、撮影期間中は映画に集中した。
と、神妙に話していたところ、脚本家の梶原さんから撮影初日にスケボーで現場にやってきたと突っ込まれてて笑った。
しかも、野村周平君も一緒にスケボーするもんだから怪我が心配だったとか(笑)
・オリジナル映画の製作にあたり、ラップと映画の違いについて
人生のマイナス部分をプラスにできるのがラップ。
じゃあ映画では、どう表現しようかと悩んだ。←ラップシーンのことではなくオリジナルの脚本を作成するにあたりってニュアンスでした。
自分も、脚本家の梶原さんもプロデューサーの髙橋ツトムさんも*1、皆、言いたいことは言うタイプの人間が集まっていたが、あえて、言いたいことが言えない子を主役のキャラクターにしようと最初から決めていた。
・キャスティングについて
キャスティングにあたり、野村周平以外の候補者もいたが、スケジュールの都合等でなかなかうまくいかなかった。そんな時、元々飲み友達だった野村周平君がやりましょうか?と言ってくれた。その一言から一気に話が進んだ感じがする。
・アトム*2が歌う「Promise」、主題歌の「WALKING MAN」の制作について
普段は自分のために曲を書いていているけれども、「Promise」という曲は、アトムのために書いた。この曲で、必要な言葉や映画の中で言いたいことは言いきったので、主題歌の「WALKING MAN」はもっと広い意味で夢を持つ人への応援というか…そういった気持ちを込めて書いた。
【所感】
野村周平主演‼ラップ、極貧、川崎…とかとか。キーワードから、ごりごりのタトゥーしまくり、みたいなイメージだったのですが、割と真逆の映画でした。
過酷な環境で地味に静かに耐えて耐える男の子のお話です。トークイベントで監督も触れていましたが、言いたいことが言えない子を主役にしたの、ほんとにグッジョブて思った。
そんな静かなキャラクターを演じる、野村周平の演技が素晴らしい‼
え?これ野村君?って。役への成りきりがすごい。今後もいろんな役を演じる姿を観たいなって思いました‼
この映画のテーマの一つに「自己責任」というものがあると思うのですが、主人公の男の子は自ら悪い方へ悪い方へ行くこともなく、常に最善を尽くしているつもりなのに、どうすることもできなくて…というのが良く表現されていた。
偏見ですが、もっと荒れて、廃れてみたいな子だと、自らさらに状況を悪くして、「自己責任」と言わせてしまう隙を作ってしまうのだけど、主役のアトム君は、この子に、自己責任とは言えないよな~みたいな絶妙な塩梅でして。
(逆に言えば、普段、恐ろしいほどに簡単に、他人の身の上に起こることを自己責任と切り捨ててるんだな~と…。)
なんというか、映画を観ているうちに「アトム頑張れーー」って自然と応援したくなる感じは、観ていて心地が良かったです^^
試写会に行くまでは、監督は首までタトゥーのごりごりな感じだし、ハードな映画で、ちょっと苦手かなと思っていたのですが、いい意味で予想を裏切ってくれた映画でした。
「自己責任」じゃないよというメッセージ?からも、困窮した状況に苦しむ若者へ監督の暖かな眼差しを感じました。